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2011年5月23日 (月)

たかつぐんちの話

職場に「今年、飛騨高山へ家族旅行に行くんだよ~」という人がおりまして。

そこから、今週の「大河ドラマ・江」で、初が嫁いだ「京極家」の話になりました(←歴史が好きな人なので)


これが意外に好評だったので、今宵の日記に取り上げて見ようという魂胆。

まぁ、いつものように自己満足ですw


今日は、今年の大河の主役である三姉妹の1人・初を娶った「京極高次」までを紹介して、カテゴリー「姫たちの戦国外伝」とします。



まずは、さらっと「室町幕府」のおさらいから。


「戦国時代」っていうのは、区分的には「室町時代」の終わりごろの呼び方。

「室町時代」とは、足利尊氏が開いた「室町幕府」の時代です。

「室町幕府」のナンバー1は、もちろん「将軍」。


幕府のナンバー2は「管領(かんれい)」と呼ばれます。

「管領」は将軍の補佐官。権力を掌握するポジションです。

将軍を「総理大臣」とするなら、「内閣官房長官」って感じでしょうか。

以前、朝廷のナンバー2「関白」は、「五摂家」と呼ばれる「藤原氏の中でも特別な一族」しか就任できないと、紹介しました。

これと同じように、幕府のナンバー2「管領」も、「三管領家」と呼ばれる「足利氏の中でも特別な一族」しか就任できません。

「三管領家」とは、

「細川(ほそかわ)」「斯波(しば)」「畠山(はたけやま)」

この3つの家。

「管領」については、今回は関係ないのでここまで。あくまでおさらいってことで。


そして、幕府のナンバー3は「所司(しょし)」。

軍事・警察を担う「侍所(さむらいどころ)」のトップ(=頭人)
さらに、首都・京の治安維持も職務です。

かつての「自治相」が「東京都知事」も兼任しているって感じでしょうか。

この重役である「所司」に就任できる家も、決まっていました。

「山名(やまな)」「赤松(あかまつ)」「京極(きょうごく)」「一色(いっしき)」

この4つの家が交代で就任しました。通称「四職(ししき)」。


「細川」「斯波」「畠山」「山名」「赤松」「京極」「一色」

この七つの家は「三管四職(さんかんししき)」と呼ばれ、守護大名の中でも特別な存在。

「京極」は、その特別な存在「四職」のひとつだったわけです。


「京極」は地名を取って名乗ったもの。
本姓は「源」、元々は「佐々木」を名乗っていました。

佐々木家は、元は宇多源氏(宇多天皇の孫が臣籍降下したもの。ちなみに宇多天皇は「菅原道真」をエコヒイキした、あの天皇です)

平安時代から続く武家の名門で、源頼朝の挙兵に従って活躍し、その功績から「近江」の守護職を与えられました。

鎌倉時代、佐々木家の4兄弟が領地を分割相続したのですが、南近江の守護「六角(ろっかく)」と、北近江の守護「京極」にまとまっていき、「近江」を南北に二分して統治することになりました。

ちなみに、本家筋は「六角(ろっかく)」の方です。
今年の大河には(何故か)登場しませんでしたが、戦国時代にも続いておりました(信長にボコられました)


京極家で有名な人といえば、なんといっても「京極高氏(佐々木道誉)」。

鎌倉時代末期(14世紀)、ちょうど「太平記」の時代に活躍した武将です。

元々は鎌倉幕府の「御相伴衆(ごそうばんしゅう。秘書官みたいなの)」

しかし、執権・北条高時が闘犬や田楽に夢中になって政務を疎かにする姿を見て、「だめだこりゃ」と早々に見切りをつけていたみたい。

足利尊氏が鎌倉幕府を裏切ると、同調して京都へ侵攻。
一緒に「六波羅探題(京都を監視する幕府の出先機関)」を滅ぼしています。

倒幕後、後醍醐天皇と足利尊氏の関係にヒビが入ると、引き続き尊氏を支持。

この後、北条の残党に鎌倉が占領されても、朝敵になって追討されても、大敗して九州に逃亡しても、ずっと尊氏を支持。

こうした功績を評価されて、「北近江」に加えて「出雲」「隠岐」「飛騨」「摂津」「上総」の守護に任命されました。

本家筋の「六角」ではなく、分家筋の「京極」が「三管四職」に選ばれたのは、「道誉はずっと俺のために働いてくれたから」という尊氏の感謝があったんでしょうかねー。


で、「室町幕府」は「鎌倉幕府」「江戸幕府」と違って、かなーりグダグダな状態で創業されました。

それは道誉の死後も収まっておらず、その混乱の中で「摂津」「上総」は、息子の代で失ってしまったみたい。

それでも京極家は、

・北近江(滋賀県北部)
・飛騨(岐阜県北部)
・出雲・隠岐(島根県)

この4ヶ国に領地を持っていた“名門中の名門”として戦国時代を迎えます。

(13~14世紀、大体の勢力図)

Photo


15~16世紀の戦国時代、京極家が「応仁の乱」で衰退すると、北近江では家臣の「浅井家」が台頭。

下克上が勃発し、京極家は浅井家の配下に置かれてしまいました。

この浅井家こそが、今年の大河の主役「浅井三姉妹」の父方の実家。

つまり京極家とは、元々は浅井家の主家筋だったのです。

しかし、浅井家は同盟関係だった信長を裏切り、その反撃を喰らって滅亡。

目の上のタンコブがいなくなった京極家は、将軍・足利義昭についてお家再興を狙います。

ま、「四職」の1つだという自負がありましたし、やり方としては至極当然。

しかし、将軍が信長と対立してしまったために失敗。

まだ幼かった京極高次は、織田家に人質として出されてしまいました。

京極高次のスタートラインは、こんなとこ。

ここから信長の配下の武将として頑張り、一時期はお城ももらいました。

しかし“本能寺の変”直後、明智光秀について失敗。
続いて“賤ヶ岳の戦い”では柴田勝家について失敗。

結果を知っている後世の我々からすれば「なんでそっちに付くかなー」と苦笑してしまいたくなる失敗を繰り返すのですが、ここで姉・龍子が「秀吉の側室になる」という“ウルトラC”を発動して挽回。

先週放送だった“九州遠征”で功績を挙げて、近江高島郡1万石の領主に返り咲き。
京極家は滅亡の憂き目を、ギリギリで回避できたのでした。

この後、天下分け目の「関ヶ原の戦い」で大津城が陥落するまで、京極家は近江の一領主として君臨し続けることになります。


ここから後の話は、大河ドラマの感想のオマケに取っておくとして(笑)、結果的に「京極家」は、幕末まで存続することになります。

姉・龍子(松の丸殿)や嫁の初(常高院)らの、閨閥の助けを受けての出世を「蛍大名」と揶揄された高次。

でも、一度滅亡した守護大名家が、戦国大名家として甦り、近世大名家として幕末まで続いたのは、この高次のおかげ。

浅井三姉妹を主人公にしている、今年の大河ドラマ。

この希少な再興劇を、丁寧に描ききって欲しいなぁと、願ってやまなかったのですが・・・・。

今までの流れを見る限り、きっと無理だろうなぁ(-"-;



おまけ。

「三管四職」の色塗りがけっこう楽しかったので(笑)、調子に乗ってもう1つ塗っちゃいましたw

こちらは、「秀吉が関白になる前後」の、大体の勢力図。

Photo_3

大河ドラマでは、先々週の回で四国征伐があって「長宗我部元親」が降伏。

先週の回で「大友宗麟」に泣きつかれて九州征伐が決行され、「島津義弘」が降伏。

「徳川家康」は、秀吉の妹・旭を嫁に向かえ、母・大政所を人質に送り込まれて、しぶしぶ上洛して秀吉に恭順。

「毛利輝元」「上杉景勝」は恭順の意を示していますし、「宇喜多秀家」は豊臣家の養子になっています。

となれば、次の目標は・・・・一目瞭然。

そう、関東の覇者「北条氏政」。

大河ドラマも、いよいよ「小田原の役」が始まろうとしている・・・・ってところ。

この「小田原の役」には、側室となった茶々も同行しています。
(江は、どうだったかな・・・・)

つまり、彼女が嫁がないことには先に進まないわけで。

いつまでも「親の仇だ惚れるのイヤだ」なんてやってないで、さっさと嫁に行って欲しいものです・・・・。

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